共同研究課題（タイトル）

空の巣期女性の自己と自立：仕事と家族のはざまで

共同研究概要

　社会老年学の分野では、高齢者は長く介護や保護が必要な社会的弱者として扱われ、中年期に続く介護が必要になる前の謙譲な時期に関心が向けられたのは近年である。特に女性については、介護の担い手、嫁や母という家族関係という文脈での研究がほとんどで、一人の人間として自己や自立に関連する要因はほとんど検討されてこなかった。しかし、この時期の女性をめぐる社会的家族的環境は激変し、母や、嫁として生きるというかつての女性の役割は揺らいでいる。

　本研究では子育てが終了し、老年期に入る前の女性の生き方、自立や役割について①経済的側面、②親子関係、③夫婦関係、④社会参加の4つの観点から探索的に検討する。都市と地域では性役割規範など違いがあることが予想されるため、今回は都市居住の女性に注目する。

　調査はミックスソメッドを採用し、①50歳～65歳までの女性に対し、上記の観点から半構造化したインタビュー調査を首都圏と関西圏それぞれ15名ずつ行なう。②インタビュー調査の結果から質問紙を作成し、同じく首都圏、関西圏居住の同じ年代の女性に対し、各500名インターネット調査を実施する。①②の結果を取りまとめ、空の巣時期の女性の自立モデルを提案する。

学内共同研究者

学外（連携機関）共同研究者

メンター

研究メンター

プロモーションメンター