【H28年度】関西学院大学理工学部生命科学科 助教 林 亜紀
氏名 |
林 亜紀 |
所属 |
関西学院大学理工学部生命科学科 |
職位 |
任期制助教 |
共同研究課題(タイトル)
RNA干渉機構(RNAi機構)は、染色体上の遺伝子または遺伝子をコードしていない領域から転写されたRNAがプロセシングを受けて形成された小断片RNA(smallRNA)によって、遺伝子の転写産物の分解やタンパク質翻訳阻害による遺伝子発現抑制のメカニズムである。この機構はエピジェネテイクスと呼ばれるDNA配列に依存しない発現制御の一つであり、生物において発生と個体維持に重要かつ必須な機構である。RNAi機構は種間でよく保存されており、特に網羅的な解析が進んでいる下等真核生物では遺伝子発現制御のほかに、染色体を構成するタンパク質ヒストンの修飾を介して染色体構造形成に関与していることが報告されている。しかし染色体構造形成への関与における詳細なメカニズムは未だ明らかになっておらず、さらにヒトを含む高等真核生物ではその分子機構はほとんど分かっていない。
本申請研究では共同研究者の協力を得て、申請者がこれまでに解析している下等真核生物でのRNAi機構の解析をもとに、高等真核生物でのRNAi機構が介する染色体構造形成機構を明らかにすることを目的とする。実験ではヒト培養栽培を用いてRNAi因子の変異体を最新ゲノム編集技術であるFRISPR-CAS9機構によって作成し、それぞれの変異細胞におけるsmallRNAの形成、染色体構造、ヒストン修飾変化を生化学的、また分子生物学的手法によって分子レベルで解析する。
学外(連携機関)共同研究者
氏名 | 所属機関(大学名) | 所属研究科 | 職位 |
広瀬富美子 |
兵庫県立大学 |
生命理学 |
准教授 |
メンター
研究メンター
プロモーションメンター