数少ない船舶のエンジニアになれる稀有なコース～自らの手で地球を動かす～
海洋政策科学部
海技ライセンスコース 機関学領域
鈴木 亮太朗
海技ライセンスコース 航海学領域・機関学領域
海洋政策科学部では、入学1年後に領域配属が行われます。海技ライセンスコースでは、商船学の観点から、船の運航技術と管理、海技士（航海・機関）としての専門知識と技術を身につけます。航海士・機関士になるには国家資格が必要であり、神戸大学では当資格の取得を目指すことが可能です。
海技ライセンスコース機関学領域について教えてください。
このコースは、大きな船舶のエンジニアとして働くために必要な国家資格を手に入れることができます。また、物理学や工学についても学ぶことができるので、活躍できる場は非常に幅広いです。さらに、船舶実習を通して人間力を成長させることが出来ます。実際私も船舶実習から得た学びは一生ものであると確信しています。
所属コースを選んだ決め手は？
入学当初は、漠然とエンジニアになることを志していたのですが、実際に世界を股にかけ、その頭で、その手で、実際にエンジニアリングを行う機関士という仕事に出会い、他の人にはできない仕事をしたいと考えていた私は非常に心惹かれ、このコースを選択するに至りました。
神戸大学での学びを通してどんな力が身につきましたか。
まずは物理学と工学に対する知識と理解です。このコースでは基本的にエンジニアに必要な物理学、工学の授業が必修科目として課せられています。これにより、エンジニアとしての土台を盤石にでき、また実践力が身に付きます。座学だけでなく実際に船舶に乗り込み機器を操るので、実践力は圧倒的な強みと言えます。
これまでで一番苦労したことは？
船舶実習も苦労しましたが、やはり勉強の大変さです。このコースは船舶実習を除いた3年半で物理学、工学、そして海技ライセンス取得に必要な科目の必修科目をとりきる必要があり、１度落とすだけで留年が確定する授業も少なくありません。私も特に忙しい時期では大学受験よりも勉強していましたし、このコースをやりきるには勉強は欠かせません
一番影響を受けたと感じることは？
将来の仕事が機関士に決まったことです。先日、最も行きたかった企業で機関士として働けることになりました。このコースを選択しなければ、機関士になることはなく、全く違う働き方をする企業に勤めることになっていたでしょう。そうなれば人生自体が変わっていたでしょうし、影響を受けたどころの話ではありません。
この学びを今後どのように生かしたいと考えていますか？
機関士業務、また環境に配慮した今後の新たなエンジニアリングの技術開発に寄与したいと考えております。機関士として活躍するだけでなく、船舶職員としての実務経験と、これまでの大学の学びを組み合わせることで、陸上勤務時にエンジニアとして複合的な視点で活躍できると考えています。
これから神戸大学を受験する生徒たちにメッセージをお願いします。
神戸大学には様々な学部があり、他の大学には中々ないような学部もあります。特にこの海洋政策科学部は非常に稀有な学部の一つです。ぜひ神戸大学を受験する生徒には、自分の興味のある学問を学べる学部を選んでほしいと思います。