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活躍する卒業生 奥本 寿華さん

奥本(旧姓:西川) 寿華(おくもと(にしかわ)よしか)さんのプロフィール
卒業学部・研究科 : 発達科学部
卒業年 : 2005年
職 業 : 会社役員

 2008年、広島県尾道市瀬戸田町――レモンの島として知られるこの地で、私たちはレモンケーキ専門店「島ごころ」を開業しました。当初は誕生日ケーキやプリン、シュークリームを販売する小さなケーキ屋でしたが、島民から「地元の素材を使わなきゃ、おみやげにならないよ」との声をきっかけに、地元産レモンを活かした焼き菓子レモンケーキの開発に舵を切りました。

 国産レモンの知名度が低い時代からスタートしたこの挑戦は、配送可能な焼き菓子として観光地や駅ビルなどへ販路を広げ、島外需要に応える形で成長していきました。しかし、順調な売上を支えていた卸先との契約が縮小し、経営危機に陥ったのが2016年。そこから直営店展開に踏み切り、2017年に広島駅ビルに出店した店舗を皮切りに、観光地を中心に直営店を増やし、現在では広島県内に6店舗を展開するまでになりました。

 コロナ禍では売上が激減し、在庫の山を抱える中、大学時代のタッチフットボール部の仲間たちの協力でネット販売が急増。この恩に報いたいという思いから、現在は神戸大学体育会系OBOG連合会の理事としても活動しています。2023年にはG7広島サミットで弊社のレモンケーキが各国首脳に提供され、名実ともに広島県を代表する菓子へと成長しました。

 そして2025年秋、7店舗目として東京・銀座4丁目に出店が決定しました。きっかけは約3年前、夫(現代表)が瀬戸田レモンのブランド化を目指し、地元自治体や農協と連携して銀座料理飲食業組合連合会とキャンペーンを展開したこと。銀座は地元のつながりで成り立つ街であり、深い人間関係のなかで支え合う姿勢が瀬戸田と通じると感じた私たちは、「出店するなら銀座」と思いを伝え続けてきました。そんな折、組合所有ビルの1階に空きが出たことで出店の話が舞い込みました。ご縁と応援が重なり、夢が実現した瞬間です。

 今回の銀座出店は、レモンの島・瀬戸田の魅力を都市へ届けるとともに、G7広島サミットという世界の平和を語り合う場で振る舞われたレモンケーキのように、「平和と希望を届けるお菓子」として瀬戸田レモンの価値をさらに広げていく一歩です。私の原点である神戸大学、そして仲間とのつながりに支えられて歩んできたこの道のりの集大成として、これからも銀座からその想いを発信し続けてまいります。

 20代で開業し、不安も失敗もありました。と、同時に若いから思い切ってやれましたし、たくさんの方に応援してもらえました。失敗も不安も挑戦するから起こるもの。在校生のみなさんには、思い切っていろんな挑戦をしてほしいと思います。

 
奥本 寿華さん

島ごころタイムズ



◆推薦者 野崎 信(経済学部 1971年卒)

 平成17年発達科学部の卒業生で、女子タッチフット/Rooksの8期生です。神戸大学体育会系公認課外活動団体OBOG会連合会の理事もされていて、連合会でも活躍されています。東京六甲クラブの会員でもあります。 尾道でレモンケーキの製造販売をしていますが、この度東京・銀座に直営店を出店することになり、卒業生として活動を支援したいと思います。

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