外国語第Ⅰ・外国語第Ⅱについて
外国語第Ⅰ(英語・必修)
※Webサイト:外国語第Ⅰ教育部会(英語)
神戸大学では,「英語」はすべての学生が受講することになっています。そのため,以下のことがらはすべての入学生に対するメッセージです。
急速にグローバル化・情報化が進展する中で,様々なレベルにおいて英語によるコミュニケーションの必要性が高まっています。神戸大学では,教育憲章において「人間性の教育」「創造性の教育」「国際性の教育」「専門性の教育」の展開を謳っており,英語教育においても,人間性(英語という外国語を通して世界の様々な価値観に触れ,自身の価値観を見つめなおして人間性の陶冶を図る),創造性(英語という外国語を使うことによって,既存の価値を超える新たな価値創造を行う),国際性(世界における英語という言語の位置付けを適切に認識し,英語を媒介として国際社会に積極的に関与する),専門性(学術研究分野における英語の重要性を認識し,国際的な研究活動を行う素地を養う)の4点を意識した指導を展開しています。
全学の学生(編入学生,システム情報学部生を除く)が共通して受講するのは「Academic English Literacy」と「Academic English Communication」の2種類の科目です。前者では聞く・話すに重点を置きながら,後者では読む・書くに重点を置きながら,それぞれ4技能を統合した指導を行い,広義の学術研究で要求される英語力の基礎の総合的な涵養を図ります。また,選択科目として,学生の多様なニーズに応える「外国語セミナー(英語)」も開講されます。
これらの科目での学びに加え,本学が提供する多様な教室外英語学習支援プログラム(ランゲージハブ室,短期海外外国語研修,外国語学習セミナー等)を主体的に活用し,学生諸君が,英語の学修を通してバランスのとれた人間性・創造性・国際性・専門性を身に付けられることを期待します。
外国語第Ⅱ(ドイツ語・フランス語・中国語・ロシア語から1つを選択)
※Webサイト:外国語第Ⅱ教育部会
※外国語第Ⅱの選択について
本学の学部学生(編入学生,システム情報学部生を除く)は,「外国語第Ⅰ」としての英語(必修)に加えて,「外国語第Ⅱ」として,ドイツ語,フランス語,中国語,ロシア語の4つの外国語から1つを選択し,履修することとなります。
英語に加えてもう一つの外国語を学習して,より多角的な視野・思考を身に付けることができれば,これからのグローバル社会で活躍していく上でも必ず役に立つでしょう。
※大学入学までに多少の学習経験がある場合でも,より学術的にその外国語の学習を深めていきたい場合には「外国語第Ⅱ」として履修することに問題はありません。ただし,目安としてはネイティブレベル,あるいは既習外国語である英語並みにその言語の運用能力と関連する知識を持っている場合には,他の言語を「外国語第Ⅱ」として履修することを勧めます。
各言語の紹介を参照し,「外国語第Ⅱ」で履修を希望する言語を第2希望まで選択してください。なお,選択した外国語第Ⅱは変更できません。
ドイツ語(独語)
※Webサイト:外国語第Ⅱ教育部会 ドイツ語学習サイト
アーヘンやケルンの大聖堂,ベルリン映画祭,ノイシュヴァンシュタイン城,ウィーンのカフェ,スイス・アルプス。挙げていけばキリがない豊かな多様性がドイツ語圏の文化と自然を彩っています。そこはまた、バッハ,モーツァルト、ゲーテ,カフカ,マルクス,フロイト,ガウス,アインシュタインらを生んだ土地でもあります。
ドイツ語の単語には英語と似たものも多く,すでに英語を学習している人には親しみやすい言語です。またドイツ語は基本的にローマ字読みで, 数日だけでも勉強すればカントもニーチェも「音読」できるようになります。あとはお好きなところまで。ひろく豊かなドイツ語の世界が皆さんを待っています。
身近で役に立つ言語
ドイツ語は日本の近代化において重要な役割を演じてきました。そうした背景もあってドイツ語は私たちの身近なところで使われています。たとえば,ご存じのように,アルバイト/テーマ/ゼミナール/ギプスなど,ドイツ語に由来する日常語はいろいろあります。アニメでも昔からドイツ語はよく使われます。日々の生活のなかでドイツ語を発見してみるのも楽しいかもしれませんね。
ヨーロッパでは,とても多くの人がドイツ語を話します。というのも、ドイツ語はドイツだけではなく,オーストリアやスイスの公用語でもあり,また,オランダやイタリアの一部をはじめとする隣接地域でも使われているからです。皆さんがヨーロッパを旅行したら,多くの国でドイツ語が通じることにきっと驚くことでしょう。
ドイツってどういう国?
ドイツは第二次世界大戦などの「負の歴史」を乗り越え, EUの中枢のひとつとして政治経済をリードする国となりました。環境先進国としても知られ,環境問題にも積極的に取り組んでいます。文化面でも, 文学・音楽・演劇・美術など、さまざまな分野でつねに新しい作品を生み出してきました。サッカーが強く盛んな国としても有名ですね。頑張ってドイツ語を学べば, ブンデスリーガのサッカー中継を生のドイツ語で見る, というのも夢ではないかもしれません。
ドイツ語を神戸で学ぶ
神戸大学ではドイツ語圏(ドイツ・オーストリア・スイス)の多くの大学と交換留学協定を結んでいます。ドイツでの夏季セミナーなどにも参加できます。授業では、文法の学習はもちろん,ドイツ語の実践的能力を向上させることにも力を入れています。皆さんの学習を、ドイツ語担当教員一同が全面的にサポートします。神戸はドイツとゆかりの深い都市で、あの有名なお菓子屋さんも、あの観光名所も、じつはドイツと深い関係があります(どこでしょう?)。一緒に楽しくドイツ語を学びませんか。
フランス語(仏語)
※Webサイト:外国語第Ⅱ教育部会 フランス語学習サイト
英語以外にもうひとつの外国語を学ぼうとするとき,やはりそれが自分にとってどのくらい役に立つだろうかと考えますよね。フランス語はまちがいなく,人生を豊かにしてくれる言語です。
フランスへ行ってみたい!
フランスは,観光客受入数では世界一の観光大国です。エッフェル塔,ルーヴル美術館,シャンゼリゼといった名所がたくさんあるパリをはじめ,ニースやカンヌ,アルザスなど地方色も豊かです。フランスを訪れたときに少しでもフランス語が話せたら,旅の楽しみも倍増することでしょう。フランス以外にも,ベルギーやスイス,カナダのケベック州,アフリカの一部など,世界各地でフランス語は使われています。
料理,ファッション,芸術などを深く知りたい!
フランス語は,芸術や衣食住など,私たちの生活に豊かさや楽しさを与えてくれる文化と深く結びついています。お菓子の名前ひとつでも,意味がわかれば楽しいですね。ミルフイユやシュークリームとか! もちろん,芸術や建築を深く勉強したい人,モード産業に興味がある人にもフランス語は必須です。原子力や航空産業,バイオなどのテクノロジー分野でも,フランスはかなり進んでいます。
国際舞台で活躍したい!
フランス語は,国連などの国際機関で,英語と並んで公用語になっています。オリンピック大会のアナウンスもまずフランス語から始まります。将来,国際的な舞台での活躍を目指す人にとって,フランス語を習得しておくことはひとつの戦略ではないでしょうか?
学習しやすい言語
フランス語の文の構造は英語とそれほど変わりません。発音については,規則性がありますので,最初にある程度決まりを覚えれば,むしろ英語より簡単だと言えるでしょう。また,神戸大学には毎年フランスから多数の留学生が来ているので,彼らとことばを教え合ったりするのもいいですね。
中国語
※Webサイト:外国語第Ⅱ教育部会 中国語学習サイト
近年の中国の経済発展にはめざましいものがあります。現在,中国のGDP総額はアメリカに次いで世界第2位であり,日本の約2倍近くなっています。また,輸出額は世界第1位,輸入額は世界第2位で,世界における存在感がますます強くなっています。日本にとっても中国は貿易や直接投資の最大の相手国で,2018年現在,2年連続で増加しています。海外在留の日本人の数が多い国を見ると,米国に次いで中国は2番目になっており,中国に長期滞在する日本人の数は13万人を超えています(2019年現在)。中国の携帯電話契約数は2017年現在では14億を超え,世界で第1位となり,地球のどこへでも微信(WeChat)を使えば簡単に通信・通話できるようになっています。アメリカや日本など世界の主要先進国の新聞第1面に中国が出てくる頻度からも,中国がいかに重要な国であるかがわかるでしょう。
中国語を学ぶ意義は,次の4点にあります。第1に,世界の人口の5分の1に相当する人々が中国語を曲がりなりにも話すことができます。中国大陸と香港・台湾の人口に世界各地の華僑・華人を加えると,約14億人になります。中国語の通じる人口は広範囲にわたっています。第2に,中国語はアジアの言語の中で唯一,国連の公用語として使われています。第3に,中国と日本とは一衣帯水の位置関係にあります。日中関係には長年の懸案もあり,両国間の摩擦がときおり発生しています。個々人がコミュニケーション力を高め,互いに相手の事情をよく理解し合うことが解決につながるのではないでしょうか。日中双方で互いの言語を学ぶ人々が増えることは,両国民の間の相互理解と交流を促進します。第4に,近年,経済や文化の交流が著しく進展したことによって,日本でも中国語を実践的に使う機会がますます多くなってきました。米国やヨーロッパ諸国でも中国語学習ブームが起こっています。
本学でも毎年約1,000人近くが中国語を学んでいます。中には,就職に有利である,漢字から類推できるなどと安易に考えている人たちもいるようです。しかし,就職に役立つほどに中国語能力を高めることは容易ではなく,授業に出席するだけでは不十分です。徹底した予習・復習をするのは言うまでもなく,SOLACハブ室やテレビ・ラジオ講座を活用する,留学する,などの相応の努力が要求されます。
神戸の地には南京町,華僑歴史博物館,孫中山記念館など,中国と縁の深い場所もたくさんあります。皆さんが中国語を学ぶ意義をよく認識された上で,真摯な姿勢で学習に取り組まれんことを期待しています。
ロシア語
※Webサイト:外国語第Ⅱ教育部会 ロシア語学習サイト
神戸大学はロシア語を学べる数少ない大学の一つです。神戸は歴史的にロシアと縁が深く,ロシア正教会もあります。大学での新生活の始まりとともに,未知の世界への窓を開いてくれるロシア語を一緒に学んでみませんか?
ロシア語を見たことありますか?
ロシア語は国連公用語で,話者は世界で5番目に多く,旧ソ連諸国をはじめ,アメリカやヨーロッパなど,話せる人が世界中に住んでいる国際語です。「イクラ(икра)」「チェブラーシカ(Чебурашка)」「マトリョーシカ(Матрёшка)」…そのほか,「カンパ」「トロイカ」「ノルマ」もロシア語起源の日本語です。ロシア文字には変わった文字がたくさんありますが,Д,з,ёなど,実は携帯メールで使う変わり文字にもロシアの文字がたくさん使われていますΣ((゚Д゚★)!!! 宇宙飛行士もロシアの有人ロケットで宇宙へ飛ぶので,ロシア語必修です。
ロシアの文化と社会
ドストエフスキーやトルストイなど,19世紀ロシア文学は日本の近代形成に大きな影響を与えています。その時代からロシア語はあまり変化していないので,現代ロシア語をしっかり勉強すれば,チェブラーシカのセリフはもちろん,ドストエフスキーの小説も,辞書を使ってかなり読めるようになります。永久凍土から緑豊かな森まで広大な領土に150以上もの民族がすむ多民族国家は,風土も文化も多様です。近年では,世界トップクラスの供給量を誇る石油・天然ガスなど天然資源の宝庫でもあるロシアは,経済成長の潜在的能力が高い国として評価され,日本企業の進出も相次いでいます。また,ロシア語圏からの観光客が増加し,日本でもロシア語と接する機会が増えています。ソチ五輪やサッカーのWカップが開催され,スポーツも人気です。
ロシア語を学ぶ
ロシア語を選択した先輩たちは「発音がきれい」,「新しい世界が広がった」と好奇心旺盛に勉強しています。ヨーロッパの言語の中でも,とりわけ英語と違うロシア語を学ぶと,いろいろと新鮮なものが見えてくるようです。授業も合同クラスで,学部を超えた友人を作る機会にもなります。ロシア人の先生の授業もあり,2年次以降はネイティヴの先生による会話の授業も継続して履修できます。ロシア語と同じスラヴ諸語に属するチェコ語,ポーランド語なども,少し似ています。現在,国際人間科学部はポーランドのワルシャワ大学,全学ではロシアのサンクトペテルブルク大学とウラル連邦大学,ポーランドのヤゲウォ大学,チェコのカレル大学,ブルガリアのソフィア大学と留学協定があります。
外国語科目(外国語第Ⅰ・外国語第Ⅱ)のクラス分け発表について
外国語第Ⅰ(英語)及び外国語第Ⅱ(選択したドイツ語,フランス語,中国語,ロシア語のいずれか)のクラス分けは,鶴甲第1キャンパス K棟掲示板等で発表します。授業開始までに必ずクラスを確認し,所属学部のガイダンス時に配布される時間割表から担当教員,教室を確認のうえ,教科書等の購入を行ってください。
【注意】クラス分けを確認するには自身の学籍番号を把握している必要があります。
学部別新入生ガイダンス(参加必須)に出席し,学籍番号を必ず確認してください。
なお,クラス分けで不明な点等が生じた場合は,
鶴甲第一キャンパスK棟1F 学務課共通教育グループ
(受付時間:平日 8:30~11:30,12:30~17:00)
まで問い合わせて下さい。