○神戸大学受託研究取扱規程
(平成28年3月22日制定)
改正
平成28年9月30日
平成29年3月31日
平成31年2月28日
令和元年9月30日
令和2年3月31日
令和3年6月29日
令和3年9月30日
令和4年3月31日
令和4年9月30日
(趣旨)
第1条
この規程は,国立大学法人神戸大学(以下「本学」という。)が,学外の機関又は個人(以下「委託者」という。)から委託を受けて行う研究の取扱いについて,必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条
この規程において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。
(1)
受託研究 本学が委託者から委託を受けて行う研究で,これに要する経費を委託者が負担するものをいう。
(2)
部局 各機構,各学部,各研究科,高等学術研究院,経済経営研究所,附属図書館,医学部附属病院,附属学校部,各学内共同教育研究推進組織,各学内共同管理・支援組織,戦略企画室,産官学連携本部,地域連携推進本部,DX・情報統括本部,カーボンニュートラル推進本部,ウェルビーイング推進本部,国立大学法人神戸大学学則(平成16年4月1日制定)第18条第1項の規定により設置される室及び事務局をいう。
[
国立大学法人神戸大学学則(平成16年4月1日制定)第18条第1項
]
(3)
研究成果 本規程に基づく受託研究に基づき得られたもので,発明,考案,意匠,著作物,ノウハウ,成果有体物等を含む一切の技術的成果をいう。
(4)
発明等 特許権の対象となる発明,実用新案権の対象となる考案,意匠権の対象となる意匠,回路配置利用権の対象となる半導体集積回路の回路配置,育成者権の対象となる植物の新品種,著作権の対象となるプログラムの著作物及びデータベースの著作物(以下「プログラム著作物等」という。) ,ノウハウ及び成果有体物をいう。
(5)
出願等 特許権,実用新案権,意匠権の対象となるものついては出願,回路配置利用権の対象となるものについては設定登録の申請,育成者権の対象となるものについては品種登録の出願,上記各権利に相当する権利の対象となるものについての登録及び権利保全,並びに外国における上記各権利に相当する権利の対象となるものについての出願,申請,登録及び権利保全等をいう。
(6)
知的財産権 次に掲げるものをいう。
イ
特許権,実用新案権,意匠権,回路配置利用権,育成者権,プログラム著作物等の著作権,並びに外国におけるこれら各権利に相当する権利
ロ
秘匿することが可能な技術情報であって,かつ,財産的価値を有するものの中から,本学及び委託者が協議の上,特に指定するもの(以下「ノウハウ」という。)
ハ
特許を受ける権利,実用新案登録を受ける権利,意匠登録を受ける権利,回路配置利用権の設定の登録を受ける権利,品種登録を受ける地位及び外国におけるこれら各権利に相当する権利
ニ
遺伝子,核酸,タンパク質,細胞株,微生物株,実験動物,化合物,試薬,試料,材料,試作品,装置等で,財産的価値を有するもの(以下「成果有体物」という。)
(7)
実施権 次に掲げるものをいう。
イ
特許法に規定する専用実施権,通常実施権,実用新案法に規定する専用実施権,通常実施権,意匠法に規定する専用実施権,通常実施権
ロ
半導体集積回路の回路配置に関する法律に規定する専用利用権,通常利用権
ハ
種苗法に規定する専用利用権,通常利用権
ニ
第6号ロに規定する権利の対象となるものについて実施する権利
ホ
プログラム著作物等に係る著作物について利用する権利
ヘ
ノウハウについて業として使用する権利
ト
成果有体物について業として利用する権利
(受託研究の基準)
第3条
受託研究は,その内容が本学の教育研究・社会貢献に寄与する研究成果を期待できるものであり,かつ, 本来の教育研究に支障を生ずるおそれがないと認められる場合に限り行うものとする。
(受託研究の受入れ)
第4条
受託研究を受入れようとするときは,委託者に所定の申込書を当該受託研究の本学の代表者(以下「研究代表者」という。)が配置されている部局の長へ提出させるものとする。
(受入れ経費等)
第5条
受託研究を受け入れるに当たって委託者が負担する研究経費は,謝金,旅費,設備費等の当該研究遂行に直接必要な経費(以下「直接経費」という。)及び当該研究遂行に関連し直接経費以外に必要となる経費(以下「間接経費」という。)の合計額(以下「研究経費」という。)とする。
2
間接経費は,原則として,受託研究においては直接経費の30%に相当する額とする。ただし,国や地方公共団体等において,間接経費の割合が定められている場合はこの限りではない。また,委託者の事情によりこの項本文に定める額に満たない額とする必要がある場合には,部局の長は,学長と協議の上,委託者と合意した間接経費の金額とすることができるものとする。ただし,この項本文に定める額を超える額を間接経費とする場合は,部局の長は,学長との協議を要しないものとする。
3
本学は,その施設・設備を受託研究の用に供するとともに,当該施設・設備の維持・管理に必要な経常経費(以下「経常経費」という。)を負担するものとする。
4
受託研究を委託者の施設・設備を使用して行う場合の経常経費は,委託者の負担とする。
(受入れの決定)
第6条
受託研究の受入れは,研究代表者の配置されている部局の長が決定するものとする。
2
部局の長は,受託研究の分担者が他の部局に配置されている場合には,受入れの決定に当たって,あらかじめ他の部局の長の同意を得なければならない。
3
受託研究の受入れに伴って,施設・設備等特段の措置を講ずる必要がある場合は,学長がその措置を決定するものとする。
(受入れの通知)
第7条
部局の長は,受託研究の受入れの決定をしたときは,委託者に通知するものとする。
(産官学連携本部長による審査)
第8条
産官学連携本部長は,部局の長から受託研究に係る契約(以下「契約」という。)について事前に審査の依頼を受けたときは,当該契約内容の審査を行い,契約内容を確定させるものとする。
(契約内容の通知及び誓約書の提出)
第9条
部局の長は,契約内容が確定したときは,研究代表者に対し契約内容を通知するとともに,契約担当役に契約の締結を依頼するものとする。
2
研究代表者は,前項の通知を受けたときは,学長に当該契約内容について遵守する旨を記した誓約書を提出するものとする。
3
誓約書の様式は,別に定める。
(契約の締結)
第10条
契約担当役は,前条第1項の規定による依頼を受けたときは,委託者と受託研究に関する契約を締結するものとする。
2
契約担当役は,当該受託研究を中止し,又は研究期間を変更する場合は,契約の解除又は変更契約を行うものとする。
(研究協力者の参加)
第11条
本学は,受託研究の実施のために第三者に協力又は参加を求めようとするときは,事前に委託者の同意を得るものとする。
2
本学は,受託研究の実施のために第三者を参加させ又は協力させる場合は,当該第三者と別途契約を締結し,委託者と締結した契約の義務を遵守させるものとする。
(再委託)
第12条
本学は,書面による事前の委託者の承諾なしに,受託研究の再委託等の契約に基づく権利及び義務を,第三者に承継しないものとする。
(経費の納付)
第13条
委託者は,受託研究経費を,原則として当該受託研究の開始前に一括して納付するものとする。
2
前項の規定にかかわらず,受託研究経費を分割して納付するときは,契約書に納付時期を明記することとする。
3
第1項の規定にかかわらず,国(国からの再委託が明確な場合を含む。),地方公共団体,国立大学法人,独立行政法人,政府関係機関等受託研究経費の受入れが確実な場合又は部局の長が当該受託研究の開始後の納付として受入れを決定した場合は,後納とすることができるものとする。
4
委託者から納付された受託研究経費は,返還しないものとする。ただし,本学の責に起因する理由により受託研究を中止したときは,委託者の返還請求に基づき,納付された受託研究経費のうち不用となった額の返還に応じるものとする。
(設備の帰属)
第14条
受託研究経費により,研究の必要上,新たに取得した設備等は,本学に帰属する。
(研究場所)
第15条
本学の職員は,受託研究のために必要な場合には,委託者の施設において研究を行うことができる。
(受託研究の中止等)
第16条
本学の研究代表者は,当該受託研究を中止し,又は研究期間を変更する必要が生じたときは,直ちに部局の長にその旨を報告しなければならない。
2
部局の長は,前項の報告を受けた場合は,委託者と協議の上,当該受託研究を中止し,又は研究期間を変更することができる。
(受託研究の終了)
第17条
本学の研究代表者は,当該受託研究が終了したときは,部局の長にその旨報告しなければならない。
2
部局の長は,前項の報告を受けた場合は,委託者に通知するものとする。
(知的財産権の帰属等)
第18条
当該受託研究の研究成果は,本学に帰属するものとする。
2
本学の研究代表者が受託研究に基づき発明等を行った場合には,速やかに委託者に通知しなければならない。
3
前項の発明等に係る知的財産権は,本学に帰属し,本学が単独で所有する(以下「単独所有の知的財産権」という。)ものとする。
(知的財産権の持分譲渡)
第19条
本学は,単独所有の知的財産権について,別途協議し合意した条件で,当該知的財産権の持分の一部又は全部を委託者に有償譲渡することができるものとする。
2
本学は,前項の規定が適用される場合には,委託者との間で知的財産権の譲渡契約を締結し,当該譲渡契約に定める譲渡対価を受け取るものとする。
(単独所有の知的財産権の実施許諾等)
第20条
本学は,単独所有の知的財産権について,委託者又は委託者が指定し本学が承認した者(以下「委託者等」という。)の要請があるときは,別途協議し合意する条件で,委託者等に非独占的又は独占的な実施権を許諾することができるものとする。
2
本学は,前項の規定が適用される場合には,委託者等との間で実施許諾契約を締結し,当該実施許諾契約に定める実施料を受け取るものとする。
(共有の知的財産権の実施許諾等)
第21条
本学は,第19条の規定により委託者と共有する知的財産権(以下「共有の知的財産権」という。)について,委託者等が独占的に実施することを希望するときは,別途協議し合意する条件で,委託者等に独占的な実施権を許諾するものとする。
[
第19条
]
2
本学は,前項の規定が適用される場合には,委託者等との間で独占的実施権の許諾契約を締結し,当該契約に定める許諾の対価の支払いを求めるものとする。
3
本学は,共有する知的財産権について,委託者等が非独占的に実施しようとするときは,実施契約で定める実施料の支払いを求めるものとする。
(第三者に対する実施の許諾)
第22条
本学は, 第20条の規定により独占的な実施権の許諾を受けた委託者等が,当該単独所有の知的財産権について,当該許諾を受けた日から相当な期間正当な理由なく実施しない場合には,委託者等の意見を聴取の上,委託者等以外の者(以下「第三者」という)に当該知的財産権の実施権を許諾することができるものとする。
[
第20条
]
2
本学は,委託者等が前条により独占的な実施権の許諾を受けた共有の知的財産権について,許諾を受けた日から相当な期間正当な理由なく実施しない場合には,委託者等の意見を聴取の上,第三者に対し,当該知的財産権の実施権を許諾することができるものとする。
3
本学及び委託者は,共有の知的財産権について,第三者に実施権を許諾した場合には,当該第三者から実施料を徴収するものとし,当該第三者から徴収した実施料は,当該知的財産権に係る本学及び委託者の持分に応じて,それぞれに配分するものとする。
(他の規定の優先)
第23条
本学は,委託者から本規程と異なる契約条項の申し入れがあったときは,必要に応じ,契約条項によって協議の上変更することができるものとする。
(秘密情報の取扱い)
第24条
本学は,受託研究の契約締結に当たり,委託者と協議の上秘密情報の取扱いについて適切に定めるものとする。
(研究成果の公表)
第25条
受託研究による研究成果は,原則公表するものとする。
2
公表の時期・方法については,委託者と協議の上,契約等において適切に定めるものとする。
(医薬品等臨床研究)
第26条
この規程に定めるもののほか,医学部附属病院において,委託者と実施する医薬品等臨床研究に関する必要な事項は,医学部附属病院長が別に定める。
(補則)
第27条
この規程に定めるもののほか,受託研究の実施に関し必要な事項は,別に定める。
附 則
この規程は,平成28年4月1日から施行する。
附 則(平成28年9月30日)
この規程は,平成28年10月1日から施行する。
附 則(平成29年3月31日)
この規程は,平成29年4月1日から施行する。
附 則(平成31年2月28日)
この規程は,平成31年3月1日から施行する。
附 則(令和元年9月30日)
この規程は,令和元年10月1日から施行する。
附 則(令和2年3月31日)
この規程は,令和2年4月1日から施行する。
附 則(令和3年6月29日)
この規程は,令和3年7月1日から施行する。
附 則(令和3年9月30日)
この規程は,令和3年10月1日から施行する。
附 則(令和4年3月31日)
この規程は,令和4年4月1日から施行する。
附 則(令和4年9月30日)
この規程は,令和4年10月1日から施行する。