センター長挨拶

大内伸哉先生

学問は,私たちの生きている世界のことをもっと知りたいという知的欲求を満たすために構築されてきたものです。学問は,知的欲求の対象が「自然」であれば自然科学,「人間の本性や文化」であれば人文科学,人間が構築した「社会」であれば社会科学に分けられ,さらにそのなかで,様々な専門分野(discipline)に分化しています。専門分野に分化しているのは,そのほうが,対象をより精緻に分析できるからです。しかし,世界は絶えず変転するので,既存の専門分野の枠組みでは,私たちの知的欲求に十分に応えられないこともあります。例えば,私たちがこれから共生していかなければならないAI(人工知能)は,ほぼあらゆる学問領域に新たな課題をつきつけています。あるいは現在の最大の社会課題である環境問題は,多くの専門分野の英知の結集を必要としています。これらの分野は,研究も教育も,既存の専門分野の枠を越えた「学際的な(interdisciplinary)」アプローチが必要となっています。

これからの世界は,新たな社会課題に,学際的な知見を習得して取り組める人材を必要としています。本センターの教育プログラムは,このような人材を世に送り出すことを目的としています。

学際教育センター長 大内伸哉